開業費とは?
開業費とは、事業を始めるまでの準備期間にかかった支出のうち、開業のために特別にかかったものをいいます。
名前に「費」がついているので、すぐに費用(経費)になるかのように思えますが、そうではありません。
貸借対照表の「資産」(「繰延資産」)として経理します。
注意したいのは、基準になる日付が「開業届の提出日」ではない点です。
開業届の提出期限は、2025年までは「開業後1カ月」、2026年からは翌年の確定申告の期限(2027年3月15日)に延長されていますが、開業費に含められるのは、実際に事業を開始した日までの支出になります。
法人と個人では、この開業費の範囲も異なっています。
法人の場合だと、設立のためにかかる費用(設立登記の費用、司法書士などへの報酬、印紙税を含む定款の作成費用など)は「創立費」、設立から事業開始までにかかる費用が「開業費」になります。
開業費に含められるもの、含められないもの
開業費に含められるものとぢては、たとえば次のような支出です。
・創業セミナーなどへの参加した
・独立に向けてコンサルティングを受けた
・ホームページをつくった
・書籍、事務用品・文房具を買った
・開業の案内状をつくって郵送した
・前もって借りていた事務所の家賃・水道光熱費
いつまでさかのぼれるかは、開業のために支出したものかどうか、その内容によるところが大きいです。
目安としては開業前の半年、長くても1年くらいでしょうか(さすがに2年前、3年前というのは…)。
いっぽうで、このような支出は開業費には含まれません。
・パソコンなど10万円以上の備品など(固定資産として別に処理します。青色申告の申請を出していて、40万円未満なら少額減価償却資産の特例が使える場合もあります)
・仕入れた商品の代金(売上原価として処理します)
・敷金・保証金(資産として別に処理します)
・プライベートな支出(事業との関連がそもそもないので)
開業費を経費にする方法
開業費は、開業日の日付で経理します。
経費にできるのは、5年で均等に行うか、任意償却という方法を選べます。
利益が出た年に多めに償却するなど、償却したいタイミングで調整できるようにしておくと便利です。
それと、証拠書類は保管しておきましょう。
開業前の支出であっても、証拠書類がなければ税務調査でペナルティが課される可能性はあります。
レシートは保管し、Excelなどで内訳を整理、集計しておきましょう。クレジットカードの明細やメールの受領確認も、補助資料として役立ちます。
開業から会計ソフトを導入する場合は、固定資産台帳の機能がプラン内で使えるものがありますので、その機能を使っておくのもおすすめです。

